苫小牧緑化開発(株)(資本金5000万円、北海道苫小牧市植苗437、代表松山浩明氏)は、10月21日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。
苫小牧緑化開発(株)は、1989年(平成元年)4月に設立されたゴルフ場経営業者。地元の3セク・苫小牧港開発(株)がゴルフ場経営に乗り出したもので、同年11月には日本航空(株)(現・(株)日本航空インターナショナル)より3000万円の出資を得てJALグループのゴルフ場として経営されていた。
92年7月に営業を開始した「苫小牧カントリー倶楽部ブルックスコース」(同所、18ホール)は、新千歳空港近隣で知名度を有していた。
しかし、バブル経済崩壊後は来場者数の落ち込みから業績は悪化。2002年に到来する98億円の預託金償還の財源不足から2012年まで10年間延長していた。
近年の年収入高は3億円台で推移していたが、2008年12月期には約2億4000万円にまで減少。この間、収益面は低調で2004年12月期以降は赤字が続き、2005年12月期には減損処理で約77億4900万円の当期損失を計上し、100億円を超える累積損失を抱えていた。
今後到来する預託金償還問題や多額の借入金を有していることから、今回の措置となった。
負債は約112億5600万円。
なお、(株)日本航空インターナショナルは、2008年3月に経営資源の集中を目的に保有株式を譲渡し当社経営より撤退している。
[帝国データバンクより]